考え方,  食と健康

健康チェック③「四季を大切に」

自然界には式があるように、人の体の中にも四季があります。

その四季に合わせて自然界と同じように体の中でも変化が起きています。

春は陽気がのぼり始め、虫も草木も外へと向かう季節です。

その気は『温』といいます。

夏にはその陽気がさらに盛んになり、その性質は『熱』になります。

長夏(六月)は『湿』の性質を帯び、陽から陰への季節の変化を示す時期です。

秋は実を結んで収穫の季節で、冬はすべてを静かに蓄える時期です。

こうした季節の特性を、人の体の働きにも当てはめて、春は『生』

夏は『長』(盛んになる)、長夏は『化』(変化)、秋は『収』、

冬は『蔵』という活動の変化があると言われています。

このように季節の変化に合わせた生活を送っていれば、体の働きと

自然界の働きが一致して健康になると言われています。

具体的には、春・夏は生・長なので、体の動きは内外ともに活発で、

外向きに発散して、汗も多く出る傾向があります。これによって、

体内にあるものを入れ替えている(循環)と考えられています。

秋・冬は陽気は収・蔵し、内側でその気を充実させようとします。

なので、皮膚からの出入りは少なくなり、汗は少なく、物の出入りは

内側が主体となって、排尿が多くなり、陰の季節に入ります。

このようにして発散・収斂の変化を規則的に繰り返して体の調整を行っています。

つまり、夏は積極的に汗をかくべきで、この時期に冷たい飲み物や

クーラーで体の内側から体内を固めてしまったり、冬の表皮を閉じるべき時期に

暖房で表皮を開く生活で陽気を逃がしやすくなるという事が分かります。

この体の自然なリズムを崩すことで生じる体のゆがみは、その場で

すぐに体の不調として現れ、徐々に体内に蓄積されていきます。

それが春先や秋口など気の勢いが変わる季節に、表立ってでてきます。

春先の花粉症は前の年の夏から、夏の皮膚病などはその前の年の冬から、

病気の原因が始まっていると捉えられてきます。なのでその季節に合った

取り組みが非常に重要になってくるのです。

現代はエアコンの普及により外部環境を調整することが容易に可能となっています。

でも過度になりすぎると、それが体を少しずつ蝕んでいく可能性もある

という事を認識して行動してみてはいかかでしょうか。

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