食と健康

『砂糖』が身体に及ぼす影響は?その②

前回からの続きです。

砂糖についてまだまだ載せていきます。

よく「砂糖を摂らないと、頭が働かない」

と聞きますよね。たしかに、

「脳はブドウ糖しか栄養に出来ない」

と言います。あたかも糖質だけが脳の栄養源であるかの

ように思えて、常に糖質を補給し続けなければならない。

と思っている方も少なからずいるかもしれません。

実は、極端な事を言えば、脳は糖質がなくても働きます。

ヒトの身体には、本来糖質を使わずにエネルギーを作り出す機能が

備わっているからです。その機能としては、2つ。

糖質がなくても脳は働く

一つ目は『糖新生』-肝臓が担っている役割。

その名の通り、「糖を新しく生む」という機能

これは、乳酸、アミノ酸、グリセロールからブドウ糖が作られる。

乳酸ー糖質から、

アミノ酸ータンパク質から、

グリセロールー中性脂肪から

生まれる物質です。最終的に作られるのはブドウ糖ですが、

脂質もタンパク質も材料になっていて、

糖質だけが脳のエネルギー源というわけではありません。

二つ目は『肝臓』が中性脂肪を脂肪酸に分解し、

ケトン体という物質まで分解する機能。

最後に作られるケトン体が、脳のエネルギー源となります。

ケトン体に至っては材料は脂質なので、

生み出されるエネルギー源はブドウ糖ですらありません。

これらのことから、冒頭で述べた、

「脳はブドウ糖しか栄養に出来ない」

というのは間違いだということが分かると思います。

糖質などほとんど補給しなくても、脳は働くということが事実です。

また、糖を摂取することで、身体も脳もベタベタに甘くし、

前回で述べたような(砂糖が身体に及ぼす影響は?①)様々な病気を引き起こし、 

思考力や判断力といった脳の働きにまで悪影響を及ぼす可能性があります。

『砂糖』を食べると幸せになる?

糖質は、脳のドーパミン報酬系といった所に作用し、

多幸感をもたらします。この辺はグルテンの作用と一緒です。

グルテンの記事まで気になる方はこちらを参照ください。

〇グルテンの恐怖

〇リーキーガット症候群

〇脳への報酬系へのメカニズムと少し歴史の勉強

幸せになると聞くと、良い事だと思われるかもしれませんが、

脳が多幸感に浸っている間に、

ドーパミンやアドレナリンといった、思考力や判断力を

司る重要な神経伝達物質の機能が狂うと言われています。

そうなると、正常な思考や行動ができにくくなり、

極端に落ち込みやすくなったり、逆に攻撃性が高まったりする可能性もあります。

俗にいう、「精神病」の一部は糖質によって脳が

正常な機能を失っている状態と言われています。

砂糖は「この世で最も古い歴史のある覚醒剤」と比喩されることもあるほど

身体に及ぼす影響が強いものです。

甘いものを食べて幸せになっているのではなく、

幸せを感じるように、正常な判断ができなくなるように、

させられていると捉えることもできます。

脳のメカニズムから考えても、また食べたくなる理由が明確です。

また、砂糖だけではなく白い炭水化物も同様です。

「白米」、「ラーメン」、「パスタ」などが大好きという人が

多いと思いますが、これも砂糖と同様で、

糖質で得られる多幸感を脳が求めている証拠です。

心理状態が落ち着くことはあるかもしれませんが、

それと引き換えに、実際の脳や内臓に及ぼす影響

計り知れないものがあります。

代償はとても高くつきます。

致命傷になるその前に、今からできることを考えて

一つ一つ取り組んでいきましょう。

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